韓国人と日本人の結婚に必要な翻訳|日本への創設的婚姻届出

 これは韓国人と日本人の国際結婚において「日本の」市区町村へ韓国より先に婚姻届を提出する際に必要な韓国語の翻訳の話です。

 外国より先に日本に婚姻届出をする事を、創設的婚姻届出と言います。

 創設的婚姻届出において、外国人側の必要書類は、韓国人であれどこの国の外国人であれ、本来は「婚姻要件具備証明書」といって「婚姻年齢にある独身者証明書」なのですが、韓国人の場合には、それに変えて、基本証明書と婚姻関係証明書に翻訳を付けて提出すれば受け付けると定めている市区町村がほとんどです。

 ただし、同意を要する婚姻については「同意権の存在を証する書面」が必要となりますから、例えば未成年者で両親が離婚していて親権者が母に定められているような場合には、親権の証明は本人の基本証明書にありますが、母が誰かと言うことは基本証明書や婚姻関係証明書に記載がないので、翻訳付きの家族関係証明書を添付しなければなりません。

 問題は、結婚しようと考えている本人達は何が必要な状況かを把握していない場合が多いので最小限の添付物だけであれば「書類が足りない」と追い返さなければならない時に本人達の望む婚姻時期がずれてしまうリスクがあるため「良かれと思って」、全員に対し、先ずは基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書の全てを提出させる決まりとしている市区町村も非常に多いことです。

 このような際に、「いや、自分達の場合には家族関係証明書は要らないはずだ」とか議論をしても前に進まない事もよくあります。
 本来、要求されているのはあくまで「婚姻要件具備証明書」であり、家族関係登録簿記録事項証明書は単にその代替書類なのですから。

 だから、その市区町村の決まりにしたがって、基本証明書、家族関係証明書、婚姻関係証明書の全てに翻訳を付けて提出するのが一番無難で、何よりも、議論する時間的ロスを生じる馬鹿げたリスクがないことでしょう。