韓国には厳密に申しますと現在、「戸籍謄本」という書類は存在しません。
戸籍制度自体が平成20年、2008年1月1日を持って韓国において廃止され、もともと戸籍簿と呼ばれていたものは全て除籍簿となったからです。ですから、その謄本は全て「除籍謄本」です。
本来、日本においては除籍謄本、というと、ある戸籍があって、「そこに所属する構成員が死亡や婚姻、分籍などにより『全員』出て行って、誰も居なくなる」か、「転籍によりもとの本籍地に誰も居なくなる」ことによって閉鎖された戸籍の謄本ことをいいます。現在の日本の戸籍制度上は、戸主相続という概念がないため、それ以外の形で「私的に(個別に)」閉鎖されることはありません。制度の変更またはその他の官公庁の都合によって「公的に(自治体あるいは国単位で一斉に)」閉鎖された戸籍の謄本は「改正原戸籍謄本」と呼びます。
しかし、韓国においては「改正原戸籍」と呼ぶことはなく、制度変更上閉鎖された戸籍簿も、構成員が居なくなって閉鎖された戸籍簿も、戸主相続により閉鎖された戸籍簿も、全て「除籍謄本」と呼びます。
過去にも、数度にわたって制度が変更されていますので、再製による除籍謄本が存在しますが、2008年1月1日の家族関係登録簿制度の開始による韓国戸籍制度廃止によって、世の中にあった全ての戸籍簿が閉鎖され、除籍簿となったのです。
ですから、これらの再製等による除籍謄本は、日本風にいうと、改正原戸籍謄本と呼べることでしょう。
参考リンク:
韓国除籍謄本の取り寄せと翻訳
提供:帰化申請の「ASC申請支援センター」