韓国戸籍の翻訳会社といっても、ピンキリです。
きちんとした翻訳ルールを持ち韓国戸籍の翻訳を行っている会社、主婦(あるいは主夫)や学生が小遣い稼ぎに翻訳を行っていたり、そういった人を雇ったり家族にいたりして丸投げしている会社と様々です。
そして、当方も含め、インターネットでは少しでも立派に見えるようにお化粧していますから、ホームページを見ているだけでは埒があかない。
こんなとき、翻訳者の「力量」や翻訳会社の「姿勢」を見抜くのに参考になるのが、出来上がった戸籍翻訳の韓国電算運営責任官の名前です。
平成28年10月現在では오세하さんが韓国家族関係登録簿記録事項証明書の交付にあたって、その職務を務められているのですが、和訳する際に「オ、セハ」さんとか「呉セハ」さんとか表記されていたら「残念でした」ということです。少し前なら「ピョンヘギョン」さん。
これらのカタカナ表記がなされていれば、真偽に責任の無い方が投稿する知恵袋の回答レベルかもしれません。
確かに韓国語の固有名詞、特に人名については必ずしも漢字確定しなくてもその日本語翻訳を提出先の日本の官公庁で受け付けてくれます。
むしろ漢字からの脱却を目指す韓国人の意識においては同じ表音文字であるカタカタの方がハングル名に近いものかも知れません。
しかし、ほぼ同じ読みのカタカナの日本語に対するハングルは複数ありカタカナのみの訳は正確にハングルを表すものではありません。
ところが逆に同じハングルに対応する漢字は複数有り、一度ハングルに直した漢字は韓国人姓の一部を除いて公的な資料等無しには漢字確定する事はできません。
さて、困った、という訳です。
この困った時に、翻訳者魂(たましい)を発揮させて、可能な限り頑張ってみる人か、「まあ、いいじゃん」と投げ出す人なのかが、韓国語翻訳者の姿勢であり、引いては力量に繋がると考えます。
人間としての力量ですね。オネスティーとかホスピタリティーこそがその人の器の大きさです。独りよがりのオネスティーや、伝わらないホスピタリティーは意味がないですが。
申請支援センターの翻訳でも100%の漢字確定ができない事はありますが、常に何に使用するのかという用途を考えて、ここは確定してあげるとその申請がスムーズに進むで、という部分は石にかじりついてでも必要とされる漢字確定を心掛けています。
ところで電算運営責任官の氏名はどうかというと、申請にほとんど関係ありません。
しかし、よくよく考えてみれば、(その人が、毎日、翻訳に携わっているとすれば)、連日翻訳を行っている韓国戸籍(家族関係登録簿記録事項証明書)のにおいて、日本で取得したものをはじめそれが電算情報中央管理所を通じて交付されたものであれば「全てに」電算運営責任官の名前が記載されている訳ですから、毎日毎日カタカナで「セハ」と書いていて、自責の念に駆られないのか、という話です。
毎日ですよ、毎日。
電算運営責任官名自体は許されても、翻訳魂の差は、大事な翻訳の中に表れないわけがないのと違いますか。